TABギタースクール・プレゼンツ
“フィンガーピッキング・スペシャル”コンサート Vol.3
(9/7〜15,1999)
今回のツアーでダックは2度目ということもあり、かなりリラックスしていました。食事も「毎日お寿司でもいいよ」と言っていましたが、もてなす側としてはちょっと頭の痛い問題です。回転寿司とちゃんとした寿司屋の味の違いも彼はすでに把握しており、「これは食費がかなり大変かも」と思っていたところ、なんとパットが魚が全くダメだったのです。しかも刺身なんてもってのほかというタイプだったので、“毎日お寿司”はなんとか免れました。
驚きだったのは、パットが“吉野家の牛丼”の大ファンだったことです。なんせ“吉野家の牛丼”といえば、私にとっても主食のようなものですから。アメリカにもカリフォルニア州には、USA吉野家が何店舗かあるのですが、パットは同州をツアーするときは必ず立ち寄るそうです。所在地が書かれたチラシも持ち歩いていました。これはかなりのマニアです。なんとTABギタースクールの近所にある吉野家幡ヶ谷店にも、私の知らない間にひとりで2度ほどいったというから、恐れ入りました。
今回のツアーは、パットのスケジュールの都合でやや変則的になりました。初日の東京(9/7)、金沢(9/8)、名古屋(9/10)、大阪(9/11)は、ダック、パット、私の三人でライヴを行いました。ダックは、今回のツアーでまだレコーディングしていない「荒城の月」、「グリーン・スリーブス」のジャズ・バージョンを披露してくれました。ダックにかかれば、なんでもジャズにしてしまいます、脱帽です。片やパットは、TABビデオでもお馴染みになった「ビッグ・ブラインド・ブルージー」や「ハイ・ソサイアティ」といった究極のフィンガースタイル・インストから、ブラインド・ブレイクのブルースや軽快なブルーグラス・ナンバー「アーカンソー・トラベラー」までをものの見事に決めてくれ、全米ナショナル・フィンガーピッキング・チャンピオンを獲得した実力を遺憾なく発揮してくれました。性格的には、陽気な典型的アメリカンといったパットですが、帰国する前夜ホテルの私の部屋を訪れ、日本語で「オセワニナリマシタ」と挨拶してくれ、日本人に通ずるものも感じました。是非もう一度日本に来てもらいたいギタリストです。
パットが帰った後、再び東京に戻ってのライヴ(9/12)は、ダックと私に加え、TABレーベルからCDをリリースしているAKIと浜田隆史を交えて行いました。二人とも気合いの入った演奏をしてくれました。9/13のピットイン新宿では、“ダック・ベイカー・ジャズ・ソロ・ライヴ”と銘打って、スウィング、バップ、モダン・ジャズ、フリー・ジャズなど、どっぷりとジャズの世界を堪能させてくれました。9/15に行ったセミナーは、参加者がギターを持参するという形式を取りました。教えてもらった曲はすぐには弾けないでしょうが、参加された方は長い目で見て練習してくれればと思います。
長いようで短かったこのツアーも無事終わって、今となっては内心ホッとしております。ツアーの写真を何点かアップしましたので、下をご覧下さい。当社では、今後もこういったライヴやセミナーなども企画していきたいと思っています。どうか、末永くご支援のほどよろしくお願いいたします。
TABギタースクール 打田十紀夫
写真1…TABギタースクールにて記念撮影('99/9/7)
写真2…打田のソロ演奏('99/9/7)
写真3…パットのソロ演奏('99/9/7)
写真4…ダックのソロ演奏('99/9/7)
写真5…ダック&パットのギター・デュオ('99/9/7)
写真6…金沢・兼六園でのひととき('99/9/9)
写真7…名古屋でのダック&パットのデュオ('99/9/10)
写真8…大阪難波あたりをぶらつく一行('99/9/11)
写真9…お好み焼きで腹ごしらえ('99/9/11)
写真10…くいだおれ人形とパット('99/9/12)
写真11…ゲストその1 AKI登場('99/9/12)
写真12…ゲストその2 浜田隆史登場('99/9/12)
写真13…ダックのソロ演奏('99/9/12)
写真14…ダックと打田のギター・デュオ('99/9/12)
写真15…ピットイン新宿でのダックのソロ演奏('99/9/13)
写真16…ダック・ベイカー・ギター・セミナーの模様('99/9/15)