“クラシック・ラグタイム・ギターの伝説のパイオニア”デヴィッド・レイブマンを招いての「TABギタースクール創立20周年記念ライヴ・シリーズ」Vol.2、無事盛況のうちに終了いたしました。各会場へのたくさんのご来場と熱い応援、本当にありがとうございました。ギターを始めた頃からデヴィッドのアレンジに魅了されていた私としても感慨無量です。
ラグタイムは、元々は1900年代初頭にピアノで演奏されていた音楽でした。そのアプローチを参考にして、1920〜30年代のカントリー・ブルースマン達は、ブルースを独自なギター・サウンドに発展させました。一般的にそういったスタイルを“ラグタイム・ブルース”と呼びます。一方、カントリー・フィンガーピッキングの分野においても、“〜ラグ”というタイトルの曲が多数見受けられるように、よりモダンな白人的なグルーヴが加味された様々なレパートリーがクリエイトされてきました。“ギャロッピング・ギター”という愛称でも語られることも多いのが、そのスタイルです。そのようにして、ラグタイム音楽の影響が、ギター・インストの世界では非常に重要な役割を果たしてきたのでした。
そんな中、ピアノで弾かれたラグタイムを極力忠実にギターに置き換えられないものかという試みに、いち早く着手したパイオニアがデヴィッド・レイブマンだったのです。そのスタイルは、音楽としては“クラシック(古典的な)”ラグを取り上げていますが、アプローチとしては新しいので“コンテンポラリー(現代的な)”ラグタイム・ギターと呼ばれてきました。映画『スティング』でラグタイムがリバイバルする10年以上も前から、レイブマンさんはその作業に着手してきているのです。コンテンポラリー・ラグタイム・ギターの歴史は、まさに彼から始まったのでした。現在68才(2011年1月現在)のレイブマンさんは、本業が経済学の大学教授ということもあり、これまでライヴ活動はされてきませんでしたが、今回TAB20周年ライヴのために初来日してくれたのでした。今回のツアーでは、幅広い新旧レパートリーをたくさん披露してくれ、感動的で心温まるライヴとなりました。
ご来場の皆さま、関係者の皆さまには心から感謝いたします。コンサートのために遠方から駆け付けてくださった方もいらっしゃいました。また、車の移動でお世話になったワンダートーンの坂本さん、末次さん、ゲスト出演してくれた浜田隆史クン(東京)、天満俊秀クン(大阪)、土師剛クン&弥祐ちゃん(名古屋)…皆さん、本当にありがとうございました。多くの方々の支援で成り立っているTAB主催ライヴ。今後ともどうかよろしくお願いいたします。
2011年1月 TABギタースクール 打田十紀夫
※「デヴィッド・レイブマン Japan Tour 2011」の写真をアップしました。ページ番号をクリックすると、写真のページが開きます。各ページに数枚の写真とコメントを掲載してあります。それぞれの写真ページからは、ページの一番下のところから他の写真ページへ移動することが出来ます。
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●写真提供:Wonder Tone 末次宏氏、神山明氏、立原紅氏
Page 1… 1/4(居酒屋にて)& 1/5(TABオフィスにて)(写真5枚)
Page 2… 1/6(東京“36°5”でのライヴ)(写真6枚)
Page 3… 1/7&1/8(京都にて)(写真8枚)
Page 4… 1/8(大阪“5th Street”でのライヴ)(写真10枚)
Page 5… 1/9(名古屋“TOKUZO”でのライヴ)(写真9枚)
Page 6… 1/10(東京“Back In Town”でのライヴ)(写真12枚)
Page 7… 1/11&1/12(東京での休日)(写真9枚)